手術専門衛生士

外科手術は、部位の違いにより脳神経外科、頭頸部外科、口腔外科、胸部外科、心臓血管外科、消化器外科、整形外科など名前は異なりますが基本手技は共通のものです。ですから、外科の経験がなく長年内科を専門としてきた先生に難しい外科手術の執刀を頼む患者さんはいないと思います。頭で分かっていても、血管や神経の走行の破格や突然の大出血などの術中の偶発症に反射的に手が動かなかったら、手術は成り立ちません。衛生士も同様です。インプラントの埋入術でも本格的な手術になる骨移植を伴うような場合は、様々な器材の滅菌準備など手術前に行うことも多く、術中は流れに応じた器具出しや、ドクターの介助など熟練が必要です。手術が終われば、手術器具を手際よく片付け洗浄滅菌して次の手術に備えなくてはなりません。いくら立派なバイオクリーンの手術室が有っても、ドクターと衛生士の技量が持ち前の分野で同様に高いレベルでなくてはならないのです。当院の衛生士は、名城病院で実際に中央手術室で介助経験を積み、中央材料室で医療器材や手術機器の滅菌管理を学んだ衛生士が、「手術専門衛生士」として安全な確実な手術の施行に重要な役割を果たしています。